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剣山型の鳥害対策商品を選ぶ時のポイント

今回は剣山型の鳥害対策商品についてです。

鳥よけ・鳥害対策商品としてたくさんの商品が存在する中、最も多く目にするのが「剣山型鳥害対策商品」ではないでしょうか。 価格もピンからキリまであり、鳥害対策について詳しくない方が、「どれも大差ないだろう」と、安価なものを選んで失敗しやすいのもこのカテゴリーの特徴です。
今回は、剣山型鳥害対策商品(以後、剣山型)を選ぶ際のポイントについてご説明します。

鳥よけ性能は針をチェック!

まず1つめのポイントは、「忌避性能」=「鳥を寄せ付けなくする能力」の見分け方です。 剣山型の場合、①針の長さ②針の硬さ③針の密度 でその商品の性能がわかります。

1. 針の長さ

剣山の針の長さが10cm未満の製品は、鳥よけの効果がかなり低くなります。
例えば弊社バードレスマットシリーズの場合、最も針の短い1型でも10cmの長さがあります。弊社で何度も実験を繰り返した結果、鳩が少ない場所でも最低10cmの長さがないとしっかりと忌避できないことがわかっています。
また、帰巣本能が強い鳩(既に巣作りをしている鳩)や、鳩が多い場所の場合では、10cmの針でも無理にまたいで止まることがあるため、15cm程度の針が必要になってきます(弊社のバードレスマット2型は針の長さが15cmになっています)。

2. 針の硬さ

安価な剣山型商品の中には、針の材質がゴムのような柔らかい樹脂でできているものがあります。 しかし、当然のことながら、針が柔らかすぎると効果は薄くなります
鳩は、着地しにくい場所には胴体着陸のような格好で着地を行います。 その時に障害物となる針にコシがないと、針が曲ってしまい着地を許してしまいます。個体差もありますが、一般的な鳩の体重は350~500グラムくらいで、缶ジュース約1本分ほどです。 そういったことを気にしながら商品を選ぶとよいでしょう。

3. 針の密度

鳥よけの効果を発揮するには、ある程度以上の針の密度が必要です。
従来、剣山型といえば樹脂製と相場が決まっていたのですが、近年は針の部分がステンレス製のものが増えてきました。 ステンレス製はその構造上、樹脂製のように針を増やして密度を上げることができません。 それならば針を高くしたいところですが、ステンレスは針を長くするとコシがなくなってしまいます。 そのため、ステンレス製では針が高密度のものや針の長いものはありません。

耐久性(耐候性)が高い商品を選ぶ

2つめのポイントは、製品にどのくらいの耐久性(耐候性)があるかという点です。
剣山型の鳥よけでは、一体成型のプラスチック製がほとんどですので、以下のように考えることもできます。

「耐久性」=「壊れずに設置されている期間」=「忌避能力がある期間」

屋外の自然環境というものは樹脂製品にとってはとても過酷なものです。 日本では、夏と冬の温度差が50度を超える地域もあります。また、常に強い紫外線にさらされる上、雨や風、雪といった環境の中で何年も耐えなくてはなりません。

この時に考えるべきポイントは、その製品に使用される樹脂の「グレード」です。 プラスチック樹脂は、非常に耐久性が高いものから低いものまで様々です。 そして、耐久性の高い樹脂は「高価」で、耐久性の低い樹脂は「安価」です。安価なプラスチック樹脂は、紫外線劣化で1年も経たないうちにボロボロになってしまうこともあります。
これらのことを上述の式に当てはめると、

「安価な製品」=「低い耐久性」=「忌避能力がある期間が短い」

ということになります。

弊社のバードレスマットでは、「高い忌避能力と耐久性」を実現するために、従来から耐久性に優れた高品質な樹脂を採用しています。
その結果、樹脂製の鳥害対策商品は一般的に「10年持てばすごい!」と言われるところ、設置場所によっては20年経過後も現役で設置されている現場もあります(設置環境により耐久性は異なります)。

また、鳥害の現場は足場を組んだり特別な工事を必要とする特殊な現場であることがほとんどです。
そのため、一度取り付けたら永く機能するものである必要があり、その耐久性が重要になります。
弊社のバードレスマットは、その高い耐久性と忌避性能から、官公庁をはじめ、各電力会社、電鉄会社様で永くご愛用いただいている製品です。

以上が剣山型鳥よけを選ぶ際のポイントです。

商品だけではなく工事も重要

最後に、もう1点注意していただきたいのは、いくら性能や耐久性が優れた商品を選んでも、工事の仕方が悪いと効果に大きな差が出るということです。
いずれ、工事の注意点についてもお話させていただきたいと思います。

この記事を書いた人

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山本 剛司

(株)コーユー代表取締役社長。1984年の創業当初から業務に携わり、鳥害に関する経験を重ねる。2008年二代目として代表取締役社長に就任。
鳥害対策市場黎明期より培ってきた業界経験と豊富な知識を基に、鳥害対策のエキスパートとしてオリジナリティある新商品の企画、開発を行う。

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