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鳩が太陽光パネルの隙間を好む理由

今回は、鳩が太陽光パネル(ソーラーパネル)の隙間を好む理由について考えてみたいと思います。

鳩が好む場所とは

そもそも鳩はどのようなところが好きなのでしょうか?防鳥商品に携わっていますと様々な現場で鳥害が発生していることがわかります。すべての被害現場がそうというわけではありませんが、大きなくくりで見た場合、だいたい共通している点もあるように思います。
それは、「高いところ」、「屋根があって雨風がしのげるところ」、「隙間のような狭いところ」です。
それではそれぞれ順に説明していきます。

1.高いところ

鳥たちは高いところを好みます。当然、鳩も大好きで、高くて見晴らしが良いほど周りの状況が把握しやすく安全だからだと思われます。鳩は強い生き物ではありません。地上付近では猫などに襲われる危険がありますし、高いところでもカラスからは距離を取りたいでしょう。
高くて見晴らしがよいところであれば、万が一カラスが周辺に近づいてきてもすぐに察知できるので、逃げやすいはずです。よくビルの外壁や電線に鳩が止まって休んでいるのを見ますが、これはまさにこの「高く見晴らしのよいところで休んでいる」状態だと思われます。

2.屋根があり、雨風がしのげるところ

鳥は雨風を防げるところを好んで巣を作ります。鳩もできるだけ快適なところを好むのは人と同じです。ただし、この屋根があるところで巣を作る場合に関してですが、あまり天井方向に大きい空間があるところは鳩は好まないように思います。それは空間が大きいとカラス等も入って来たり、敵に背後を取られる危険が増えるからでしょう。そのため、倉庫などで巣を作る場合は、天井付近か背後を取られない壁際が多いようです。

倉庫の天井付近や壁際は鳩にとって落ち着くスポット!鳥は雨風を防げるところを好んで巣を作ります。
倉庫の天井付近や壁際は鳩にとって落ち着くスポット!

3.隙間のような狭いところ

例えばマンションのベランダの、エアコン室外機近くのような狭い空間も鳩によく狙われる場所です。ベランダは高いところにあって屋根もあり、さらに室外機の付近は程よい温かさと狭い空間で、鳩にとっては居心地の良さからとても人気のある場所です。

太陽光パネルの隙間は鳩が好む条件にピッタリ!

鳩に人気のある場所を改めてよく見ると、これらは太陽光パネルの隙間にぴったりと当てはまるのにお気づきではないでしょうか。実は太陽光パネルの隙間というのは、このように鳩にとって都合のよいポイントがいくつも重なっているのです。
さて、この太陽光パネルの隙間で起こるハト問題、我々人間からすれば迷惑以外の何物でもありませんので、鳩対策を行うことになります。太陽光パネルの鳩対策に関して、いくつか参考にしていただきたい点がありますのでご紹介します。

太陽光パネルの鳩対策の注意点

1.効果が出るまで少し時間がかかる

1つ目は「鳩対策をしてもすぐに鳩が屋根に寄り付かなくなることはない」ということです。
鳩の帰巣本能は非常に強く、鳩対策をしてもしばらくの間は元の巣に戻ろうと屋根の上に飛来するのが一般的です。鳩にとっては快適な住処だったわけですから仕方のないことです。適切な対策をすれば、しばらくするとまた別の快適な新居を探していなくなりますので、安心してください

2.ハト被害のある家の近隣はハト被害が発生しやすい

2つ目は「太陽光パネルのハト被害に遭われているお宅が1件あれば、その近隣でも太陽光パネルのハト被害が発生する確率が高い」という点で、現実に複数の現場で起こっていることです。
ハトは快適な場所を探すのがとても得意です。太陽光パネルの隙間の快適さを知ったハト達が追い出された場合、やはり次なる住処として太陽光パネルの隙間を優先的に探すでしょう。そして、もしかするとその地域の鳩達は太陽光パネルの隙間が快適であるという知識を共有しているのかもしれません。これは、太陽光パネルの鳩被害に遭われている複数のお宅が、割と近くの場所に点在していることが多いという事実から、そう考えるのが自然である気がします。

3.ハト被害に気づいた時には既に複数の鳩がいる

3つ目は被害の程度に関してなのですが、「住人が鳩被害を気にしだす頃には、既に鳩が何羽かいる」場合が少なくありません。
ある鳩にとって良い場所は別の鳩にとっても良い場所なので、鳩がどんどん集まってくることになります。その結果、太陽光パネルの裏側で鳩の数に比例して加速度的にフン被害が進行してしまうことになります。
太陽光パネル裏で鳩被害が発生した場合は、鳩の糞などが雨どいに詰まることもありますので、定期的に雨どいの詰まり具合を確認する等しておくと、早めの発見につながるかもしれません。


今回は「鳩が太陽光パネルの隙間を好む理由」について書いてみました。
鳩の問題は本当にあらゆるところで発生しています。中には解決が非常に難しいものもあったりするのですが、太陽光パネルの鳩被害でお困りの方はお気軽にご相談ください

この記事を書いた人

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山本 剛司

(株)コーユー代表取締役社長。1984年の創業当初から業務に携わり、鳥害に関する経験を重ねる。2008年二代目として代表取締役社長に就任。
鳥害対策市場黎明期より培ってきた業界経験と豊富な知識を基に、鳥害対策のエキスパートとしてオリジナリティある新商品の企画、開発を行う。

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