第5回 鳥の繁殖能力

  • 鳥の生態

第5回は各鳥の繁殖能力、巣作りと子育てについてです。

■鳩

鳩の繁殖時期は春・秋で、年に7~8回産卵します。鳩は10~20年も寿命があり、生後半年で繁殖期に入ってしまうため、繁殖数が非常に多いことが問題になっています。親鳥は雛を育てている最中に次の産卵をすることもあり、育雛と抱卵を同時期に行うこともあります。このため年間5、6回の繁殖が可能となるため、鳩は非常に繁殖能力の高い鳥といえます。さらに、この繁殖能力の高さに加え、近年天敵である猛禽類(ワシ、タカなど)の減少によって、鳩は増加の一途を辿っているようです。

鳩カップル

■カラス

繁殖期は4月~7月で、一夫一妻制で協力して子育てを行います。巣は通常は樹の上に小枝を組んで作りますが、最近は電柱や看板などに営巣することもあり、また巣の材料も針金やプラスチック、ポリエチレンの袋などさまざまなものを利用するようになっています。電柱や送電塔に針金類で巣作りをした場合、しばしばショートの原因となってしまい、問題となっています。

カラス親子
※巣作り、子育て期間中は注意が必要!

巣作り、子育て期間は縄張り意識が強く、不用意に巣に近づいた人間や動物への威嚇・攻撃行動をします。
基本的にまず鳴き声によって威嚇をし、それでも侵入者が立ち去らない場合、相手の頭上近くまで舞い降りて上昇するという行動を繰り返します。
威嚇しても立ち去らない場合は攻撃をしてきます。
攻撃行動の多くは、「後ろから頭を蹴りつけるか、頭髪をつかんで引っ張る」というものであり、怪我をしてしまうこともあります。
そのため、威嚇行動を見たら速やかに立ち去ってください。

カラスの抱卵期間は20日前後、巣立ちまでの期間は30~40日程度で、産卵数は2~5(ハシブトガラス)ないし3~5(ハシボソガラス)程度だそうです。
また、抱卵期間中に事故等で卵が割れてしまった場合は、再度卵を産むということもあるみたいですが、ほとんどの場合無く、卵を産むのは通常年に1回だけのようです。
巣立ち後も2、3ヶ月程度は家族で群れを組んで生活するそうですが、その後、若鳥は他のカラスと群れで行動します。
子育ての終わったつがいは、その後も一年中固定された縄張りで過ごすそうです。

■ムクドリ

繁殖期は春から夏であり、つがいで分散して、木の穴や人家の軒先などの穴に巣を作ります。両親ともに子育てを行い、ヒナを育ている時期は両親が揃って出掛け、食べ物を探して、仲睦まじく歩きまわる様子が観察されることもあるようです。
このため、ムクドリは夫婦仲が非常に良い鳥と言われています。子育ての期間が終わると、親子共に群れに属するようになり、巣には戻らなくなり、集団で一箇所に集まってねぐらを形成します。朝にねぐらと決めた場所から飛び立ち、夕方になると一斉に戻ってきます。通常数百~数千匹、多いと1万匹を超える群れも存在し、竹林や雑木林に集団で眠りにつきます。
しかし竹林の少ない都市部では、近年ムクドリのねぐらに適した場所が少なかったために、やむなく街路樹などをねぐらにするようになりました。

■雀

産卵は3~8月頃に2回ほど行い、1度に卵を4~8個産むと言われています。多くの鳥は人がいるところを嫌いますが、スズメは人のいる場所を好んで子育てをします。過疎化で人がいなくなると、スズメもいなくなるというぐらいに人の近くを好みます。人の生活に密着しているため、瓦の下や雨樋と屋根の隙間などの屋根の軒の隙間や、この他にも人の住んでいない家や集合住宅の換気扇カバーの中や煙突、プレハブの鉄骨の隙間や穴など直径 3センチメートルほどのわずかな隙間さえあれば入り込んで巣を作ることがあります。人が設置した巣箱も利用することもあります。
巣立ちは卵が孵化してから2週間前後で、巣立ちを迎えるとその巣からはいなくなります。
成長すると、夏から秋にかけては、街路樹などにその年に巣立ったスズメを中心に、数十から数百羽が集まってねぐらを形成します。成鳥は、そういった群れのねぐらに入らず、それぞれ別の場所に定住するそうです。

鳥によって色々な特徴があり、とても興味深いですね。次回もそれぞれの鳥の生態についてお送りします。